こんにちは。
神奈川県藤沢市にあるオーガニック料理教室、オーガニックリライフ講師の櫛山です。
今日はハーブやスパイスについて少しお話をします。
◆ハーブやスパイスの効能や種類はまぁなんとなくわかったけど・・・じゃあいったいどう使えばいいの・・・?
◆ハーブやスパイスを使う際の決まり事とかあるの・・・?
という疑問を持ったあなたに簡単な目安をお伝えしようと思います。
ぜひ参考にして頂ければ幸いです♪
それではいってみましょう!
ブログでは料理についての様々な情報を公開しております。
家で比較的簡単に実行できて、楽しくなる料理のアイデアです。
ぜひチェックして頂けると嬉しいです♪
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◆料理のプロが教えるハーブやスパイスの使い方と入れるタイミング◆

いきなり極論を言ってしまうと、
ハーブやスパイスを使うタイミングは、実はいつでも良いのです!
以上です!(`・ω・´)
・・・というとちょっとガックリ来ますので、少し深堀りしていきます。
この後の記事を読む必要のない極論を言ってしまいましたが(笑)、・・・だって料理は自由なのですから、あれこれ縛られながら料理をしていたら楽しくありません。
例えば私は黒胡椒を粒のままソースに加えて火を入れ、ちょっとふやかしてアクセントにしますし、お肉料理に良く使われる傾向のあるハーブやスパイスも、その香りが魚料理に欲しい時は関係なく使います。
料理の歴史は長いですから、先人達が色んな試行錯誤を繰り返してこれは美味しい!というアイデアはもちろんあります。そこは大いに活用して頂きたく思います。
しかしあなたに覚えておいて頂きたい事は、
料理は楽しみながらするものなのです。
料理をする事は毎日とは言わず、食べる事は毎日しますよね?理論に縛られず力を入れず、楽しまないと損じゃないですか。
もちろん、料理が楽しくなる要因は家族の協力も必要です。だって頑張って作ったからにはちゃんと味わって頂きたいですよね・・・が、そこはまた別のお話にします(笑)
なので私は家庭で料理をされる皆さんに、ハーブをうまく使うならこういう方法がありますよという一つのアイデアをご紹介します。
ご自身のベースは、自分が好きな時に使う!を崩さず、そこにアイデアを少しずつ積み上げて料理の引き出しを増やしていってみてください。
■ハーブとスパイスの区分

簡単におさらいすると、料理で使われるハーブはこのような状態に分けられます。
・ハーブ
○フレッシュ(生の状態)
○ドライ(乾燥の状態)

・スパイス
○ホール(地下茎や乾燥させた樹の皮、果実、種子)
○パウダー(粉末の状態)
という風に、スーパーなどではざっとこのように区別されて売られていますよね。
例えば生のローズマリー(ハーブ)や生の生姜(スパイス)などは葉物系の生鮮食品が置かれている場所に、
その他乾燥させたドライのハーブ、黒胡椒やカルダモン(ホールスパイス)、ガラムマサラやチリパウダー(パウダースパイス)などはスパイス棚にまとめて並べられています。
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■ハーブとスパイスの特性
ハーブやスパイスの香りの特性として、全てではないですが
脂溶性である事
が挙げられます。
例えばご家庭で使いやすい以下のハーブやスパイス達、
ローズマリー、
タイム、
セージ、
オレガノ、
バジル、
ニンニク、
ローリエ、
生姜(水溶性も兼ねる)、
胡椒、
クミン、
コリアンダー、
ターメリック、
サフラン、
シナモン、
八角、
長ネギ、
玉ねぎ、
山椒、
山葵、
カラシ、
マスタード 、
柚、
レモン、
スダチ、
などは全て脂溶性で油に香りが溶け易いです。なので料理に使う際は、
油と一緒に調理してあげる
と香りが料理に移りやすくなる、という事になります。繰り返しますが、「香気成分が油に溶け易い」という事です。
厳密に言えば、脂溶性とあってもそれぞれに水溶性の香気成分は持ち合わせており、水に香りは移ります。乾燥させる時に水溶性の香気成分は飛びますが、脂溶性の香気成分は残ります。
フレッシュなハーブとドライのハーブで香りが違うのはこのせいです。
これでハーブやスパイスの特性が解ってきたでしょうか。
忘れてはいけませんよ、別に脂溶性だから水やお湯に入れてはいけない訳ではありません。
私は生のローリエをパキパキに折って、お湯に入れてローリエ白湯を作りリラックスしたい時に飲んでいます。
私がお伝えしたいのは、上手に使う為の方法が幾つかありますが、それに縛られず自由に料理して、という事です。
■ハーブとスパイスの香りの立たせ方

さあここまで見てまいりましたが、普通のレシピ本にはあまり載っていない事だったと思います。料理は科学的な見方をすると「ここにこれを当てはめるべきだな」という事がわかり、構築していくのが楽しくなってきます。
さて、それではハーブやスパイスの香りを立たせる方法を見ていきましょう。
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■包丁などで細かく刻む
フレッシュのハーブやスパイスを刻んで料理に使います。
細かく切って細胞を壊してやると香気成分が流れやすくなります。
刻んだ後火を通したり、そのまま使ったりします。
■挽く
これは胡椒などの種子を専用のペッパーミルなどで細かく挽いて、パウダー状にする事をいいます。一家に一つ位はありそうなメジャーな調理器具です。
パウダー状に挽く事で料理全体に均一にスパイスの香りを分散させる事が出来ます。また、その場で挽く事ではっきりとした香りを味わう事が出来ます。
■潰す(道具、または指を使って)
例えば瓶の底や包丁の腹などでスパイスを潰します。
胡椒やニンニクなどが良い例です。荒く砕く事によってスパイスが持つ味の特性を大きく感じさせる事が出来ます。
ゴマなどは指ですりつぶす事によって香りも立ちますし、表皮を指で潰すことによって栄養吸収が格段に良くなります。
■油と一緒に火を通す
文字通りオイルを加熱しながらフレッシュのハーブやスパイスを入れて香りを移していきます。
ドライハーブは焦げやすいので、このような直接的な香りの出し方はしません。マリネする時にお肉やお魚に振るか、調理の後半に全体に散らして香りを付与するようなイメージです。
スパイス達にふつふつと泡が立ってきて、20~30秒程で完了です。カレーを作り始める時にする作業ですが、香りを足したい時に最後にサッとかけたりもします。
スパイスが茶色く変色してくると苦味が出て失敗です。気をつけて行いましょう。
この作業を、例えば同じスパイスのパウダータイプでやっても同じ香りになりません。ホールでやってこそ香りが立つのです。
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■すり下ろす
ニンニク・生姜をすりおろしたり、シナモンやナツメグをすりおろしたりします。すりおろす行為が一番細胞を細かく破壊するので、香りや栄養をしっかり料理に移す事が出来ます。
あと一押しの何かが欲しい時、刻んだり潰すよりもすりおろした物を加える方が効果があります。
■揚げる
例えばフレッシュのハーブをサッと油で揚げて、パリッとさせて飾りなどに使います。油に浸す時間も十数秒なので香りも残っています。
■煎る
ゴマを乾煎りして香りを立たせます。要はゴマの表皮を焙煎して香りを立たせている訳です。
カレーで使うホールスパイスをパウダーにする場合には煎ったりしますが、パウダースパイスをわざわざ煎ったりはしません。なぜなら大抵焙煎されてパウダーにされていますし、やはり香りが落ち着いてしまうからです。香ばしさは増しますが。
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■組み合わせる
一種類のハーブやスパイスと食材だけでも十分素敵な組み合わせですが、2種類以上のハーブやスパイスを使うと深みが出ます。
もちろんたくさんのスパイスを入れて香りがうるさくなってしまったら本末転倒ですが、
例えば調理の中で
●辛味のスパイス、
●臭い消しのハーブ、
●香りのハーブ/スパイス、
●食欲増進のニンニク、
というように使うと、色んな味わいが複合的に押し寄せてきて食べると深みが出ます。
使う量は刺激の大きい物は少なめに、小さいものは多めに、バランスを確かめながら加えます。
■叩く
ミントや木の芽(山椒の葉)など、手の平に置いてもう一方の手でパン!と叩く。そうすると細胞が壊れて香りが立ちます。
改めて箇条書きにしてみると色んな香りの立たせ方があるのがわかりますね。
普段何気ない料理でも意識せずハーブやスパイスを使っていた事もあったのではないでしょうか。
それではここで先ほどのハーブとスパイスの区分を振り返り、私なりの特徴と使い方をみていきたいと思います。(料理人それぞれなので、あくまでもご参考までに)
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■実際の使い方・投入するタイミング
■フレッシュハーブ(生の状態)

使うならなるべく生の状態で。お料理の最後の仕上げにそのまま、又は刻んで使うのが一番香りが高いです。
アーリオオーリオペペロンチーノに入れるイタリアンパセリなどは、お料理の途中温めたオリーブオイルに入れて油に香りを移します。
火を通すなら短めに。長く火を通すとせっかくのフレッシュな香りが落ちてよく分からなくなります。しかし、多めに入れると火を長時間入れても香りは残ります。フレッシュハーブを大量に使うかどうかはコストと時間により料理人によって違うでしょう。
マリネで臭い消しとしても使えますが、一晩漬けおくなど長めにした方がよいです。香りを付与するというよりは、素材の臭いを抑えてうっすら香るかな〜というイメージで使います。
ガッツリ香りを付けたい時には、ドライのハーブを使います↓
■ドライハーブ(乾燥の状態)
フレッシュとはかなり違う香りです。フレッシュとドライの物を使い分けてもよいですね。
香りが強いので少なめに使っていきます。そのまま仕上げに使う事はあまりありません。
煮込み料理の場合は具材と水分を煮込み始める調理中盤の時に、和物はいざ最後調味料と和える時に使うのが一番簡単でわかりやすいです。
マリネにも使います。お料理の下準備の際、お肉やお魚のマリネに混ぜ込むとかなり香りが移ります。しかしあまり使いすぎると、焼く時などに乾燥ハーブが焦げて苦味の原因になります。使う量を調節してください。
日持ちもしますし、悩んだらドライハーブから使ってみましょう♪
■ホールスパイス(地下茎や乾燥させた樹の皮、果実、種子)
ホールの状態というのは、元々の形状の物という事であまり加工されていない状態の物を指します。乾燥された物でも香りが強く残っているので、荒く砕いたり、料理の最初にそのまま油に入れて香りを移したり、又は必要に応じて少量ずつスライスなどして使います。
使い方として特に制限はありません、しかしなるべく香りが強い状態を活かして料理に使いたいです。
種子系は荒く砕いて料理の仕上げの時に、ニンニクや生姜・ミョウガなどはみじん切りやすりおろして料理の最初の臭み消しや、最後の香りつけに、又はそのまま液に漬けて香りを付ける(ピクルス液やお酒、マリネ液など)などします。
■パウダースパイス(粉末の状態)
ホールのものよりは香りは薄いですが、粉末状である分料理への馴染みはすぐです。マリネする時には最適ですね。使う量も少なくて済みます。油で温めて使うと香りはより移りますが、冷たい和物にそのまま混ぜ込んでも十分効果はあります。
カレーを作る時などは料理中盤以降、煮込む際に数種類のパウダースパイスを混ぜます。ホールで使う時より目視で配合量が分かるのが良いですね。
温菜でも冷菜でも選ばず使えるのが便利です♪
■ハーブをどこで買えばいいの?
さて、ここまでみてきましたが後はもう実践です。
まずはハーブを購入し、少しずつでも良いので料理に取り入れていってみましょう。
日本にはたくさんハーブを取り扱っているところがあります。その一部をご紹介します。
私はGAIAさんで容量の多い業務用を購入しています。
レストランでは、例えばネットのどこにも載っていない農家さんや、山奥に住んでいる仙人みたいな方がフラっとお店に現れたりして(笑)超珍しい山菜などをおろしてくれる事もあります。
そのような生産者さんとの出会いは稀ですが、オーガニックの飲食店関係者に聞けば意外と繋げてくれたりするかも知れません。
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■まとめ
いかがでしたでしょうか。
一通りの使い方をご紹介してみましたが、
ルールはありません。
まずは使ってみて、試行錯誤してみてください。
料理人も日々勉強して、失敗して、吸収して、引き出しを増やしていっています。
ぜひあなた自身の引き出しをたくさん作って頂きたいと思います。
何を買えば分からないというあなたには、入門ハーブ/スパイスとして
ブラックペッパーホール、
ホワイトペッパーホール、
ローズマリー、
タイム、
オレガノ、
唐辛子、
ニンニク、
あたりがおすすめです。扱いやすいので色々試せます^^
使い方は、自分が好きな時に使う!を忘れずに。
ご質問などありましたら、お気軽にLINEのオープンチャットかメールにてお知らせください♪
それではまた!
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