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料理のプロが教えるコリアンダーの使い方と効能、パクチーとの違いを解説
さて、早速コリアンダーをみていきたいと思います。
・コリアンダー(英語)
・シアントロ(スペイン語)
・パクチー (タイ語)
・コエンドロ(ポルガル語由来)
・シャンツァイ(中国語)
どれも一度は聞いたことあるかもしれません。
これらは全部一緒です
日本では江戸時代にポルトガルから伝わり、第2次世界大戦後にコリアンダー呼びが定着しました。一般的に流通業界ではコリアンダーは種子を、パクチーは葉っぱを表す意味として使われています。
コリアンダーは中華料理・タイ料理・インド料理・ベトナム料理・メキシコ料理・ポルトガル料理など広く用いられ、日本に伝わってきた時に混同されたようです。
これだと買い手は混乱してしまいますね(^^;;私も最初は違いがわかりませんでした。
■コリアンダーの効能
名称
コリアンダー
原産地
地中海東部沿岸 エジプト周辺
科名/属名
セリ科/コエンドロ属
栄養/成分
抗酸化・抗菌・整腸・消化促進・沈静・鎮痛・デトックス(身体に有害な重金属を排出する)作用があります。
ビタミンA・ビタミンC・ビタミンK・食物繊維・カルシウムとカリウムを多く含みます。
用途
香りとしてはそんなに強くなく、主張しない香りです。臭み消しに使われる事もありますが、単体より他のハーブと合わせて香りを付ける際によく使われます。
保存
高温多湿を避け、冷暗所で保管します。
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■熱を加える コリアンダー編
それでは使い方を実際にみていきましょう。
熱を加えるパターンと加えないパターンで分けて深堀りしていきます。
・炒める
コリアンダーシードをそのまま炒めます。すると食材から出る水分や油分を吸って柔らかくなります。小さな粒ですが、そのまま噛むと爽やかなアクセントが生まれ、お料理の味を面白くしてくれます。同様に黒胡椒や白胡椒を粒のまま加えても美味しいですよ♪
カレーを作る時、最初に油と炒めて香りを出します。スタータースパイスの一つとしてコリアンダーシードが使われます。
・焼く(直火・炭火・炙る・ロースト・グリル・煎る)
焼く前のお肉やお魚に塩と一緒に味付けをします。使う時はパウダーや荒く挽いたものがよいです。少しエスニックな香りが付き、鶏肉・羊肉・豚肉・魚などに良く合います。
・ギリシャ共和国料理『スブラキ』
コリアンダーとオハーブでマリネした豚肉をサジキというヨーグルトソースで食べる料理でs
・トルコ共和国料理『キョフテ』
コリアンダーやクミンなどでスパイシーにしたハンバーグ。
・揚げる
揚げる前のお肉やお魚にコリアンダーパウダーをまぶして唐揚げにします。また、インド料理のサモサ、イスラエル料理のファラフェルなどにも使われます。
・エジプト料理『ターメイヤ』
空豆と香辛料を合わせた緑色のコロッケ。
・中東の一部の国の料理『ファラフェル』
ひよこ豆と香辛料を合わせたコロッケ。
※また、空豆とひよこ豆両方で作る国もあります。
・インド料理『サモサ』
ジャガイモ・玉ねぎ・豆・何種類もの香辛料・家庭によってはひき肉を加えて具材を作り、小麦粉と水で作った生地で三角形に包んで揚げるスパイシーな軽食。
・煮る
カレーを作る時にスタータースパイスとしてホールを加えたり、コリアンダーパウダーを煮込む時に入れたりします。エスニック調に煮込み料理を近づけたい時に加えると良いでしょう。
カルダモン・クミン・コリアンダーときたらカレーという感じがしますね。
・ペルー料理『セコ・デ・カルネ』
牛肉とコリアンダーの葉っぱと粒で煮込みます。
・キプロス共和国料理『アフェリア』
豚肉とコリアンダーと赤ワインで煮込みます。
・エジプト・アラブ共和国料理『ムサカ』
国によってかなり作り方が変わりますが、中東地域のムサカは簡単にいうと揚げたナス・ひき肉・トマト・香辛料で煮込みます。
・ジョージア料理『ハルチョー』
牛肉・トマト・香辛料・クルミなどで作られる、酸味と辛味、香辛料、クルミの香りのするスープ。
・蒸す
包み蒸し/焼きする時に挽いたコリアンダーを入れて蒸すと香りがつきます。魚なら白味魚系や鮭、お肉ならさっぱりな鶏肉などと一緒に蒸すと良いです。
もちろん塩麹などと一緒にマリネしてもOKです♪
クミン・コリアンダー・ターメリック・ガラムマサラ・チリペッパーなどの香辛料でお野菜を炒め蒸し煮にしたもの。
・燻す
あまり聞きませんが、燻す食材をマリネする際にコリアンダースパイスを擦りこんだりします。
・茹でる
これはあまり聞きませんね(^^;;
・その他
焼き菓子やパンなどにパウダーを少し忍ばせると面白い味がしますよ♪
■熱を加えない コリアンダー編
それでは次は熱を加えないパターンです。
熱を加えるイメージが強いですが、そのままでも使い勝手は様々あります。
・マリネ
お肉やお魚の臭み取りというよりは、ほのかな香り付けというイメージで私は使っています。コリアンダーパウダーを食材に揉み込んでもOK。他のハーブやスパイスと合わせて使うと相乗効果で味わい豊になります。
・漬ける
ピクルスを漬ける時に、ピクルス液に数粒加えると良い香りが付きます。
・和える
人参のラペなどの冷菜に、コリアンダーを挽いて和えると良い香りが付きます。
・飾り付けとして
荒く砕いたコリアンダーをお皿の上に散らして飾ります。コリアンダーのお花はとても可愛く、しかも美味しいのでお花をメインディッシュに添えたりします\(^-^)/
・その他/調味料など
・マグリブ地域圏内、主にチュニジアの調味料『ハリッサ』
唐辛子・ニンニク・オリーブオイル・パプリカパウダー・キャラウェイシード・コリアンダーシード・クミンシード・塩で作る調味料。
・エジプト料理で使われる調味料『デュカ』
ゴマ・コリアンダーシード・クミンシード・塩・黒胡椒・ナッツ数種類を荒く砕いて混ぜ合わせる調味料。
※国ごとに色んなバリエーションがあります。お肉やお魚にかけたり、揚げ物の衣にしたりと様々に使い勝手が良いです。
また、パクチーの葉っぱをハーブバターとしても応用できます。
詳しくは『【レシピ】ハーブバター/エスカルゴバターの作り方と応用 / フェンネル&イタリアンパセリVer.』にてご紹介しておりますので、合わせてご覧ください♪
さらに、チミチュリやバニェット・ヴェルデのような緑のソースを作っておくとパスタに加えたり、お肉やお魚のソースに使えたり、パンに付けたりと様々に使えます。
私もよく作りますので、少し詳しくご紹介↓
・チミチュリ
チミチュリ(スペイン語: chimichurri)は、アルゼンチン発祥のソース。アルゼンチン以外にもペルーなど南米スペイン語圏で広く用いられる定番の万能ソース。焼き料理のアサード(asado)で、精肉を焼いた牛肉や豚肉、ローストチキンにかけて食べる。
チミチュリ・ソースは、パセリとニンニクのみじん切りを、塩と油と酢(オリーブオイルと白ワインビネガー)で和えたものがベースとなる。さらに、香り付けのために、唐辛子パウダー、オレガノ、コショウなどの香辛料が加えられる。国・地域・家庭によって好みのバリエーションがある。
南米各国では、パセリ・ニンニク・香辛料のみじん切りがミックスされ、油と酢を加えるだけでチミチュリ・ソースを作ることが出来る、チミチュリ・パウダーも広く市販されている。_____________wikipediaより
・バニェット・ヴェルデ
バニェット・ヴェルデとはイタリア語で 『緑のソース』 という意味で、バニェットがイタリア語でソースを意味し、ヴェルデが緑です。ピエモンテ州で良く使われるソースの一つです。
ちなみにバーニャカウダもピエモンテ州で良く使われるソースで、バーニャはこのバニェットがピエモンテ訛りになったもの、カウダは『熱い』を意味するカルドがピエモンテ訛りになったものです。
主な材料はイタリアンパセリ、ニンニク、アンチョビ、ワインビネガー、パン、オリーブオイル、卵の黄身、塩になります。
ここまでざっと使い方を見てきましたね。
別記事でハーブとスパイスの基本的な使い方を『料理のプロが教えるハーブやスパイスを使うタイミング』でまとめておりますので、合わせてご覧になっていただくと一層理解が深まりますよ♪
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■コリアンダーは何を買えばいい?
生のコリアンダー(パクチー)は6月〜10月の暑い時期に収穫されます。この時期に近くの市場や道の駅に行くと、1番安くてたくさんの量が買えます。
反対にドライタイプのコリアンダーパウダーやシードは一年中どこでも買えるので持っておくと重宝します。
●コリアンダーパウダー
お肉やお魚などにかけてマリネしちゃいましょう!
VOXSPICE オーガニック コリアンダー パウダー 25g
●コリアンダーシード
ペッパーミルで挽いてマリネや仕上げに使ったり、煮物やピクルス液にそのまま入れます。
VOXSPICE オーガニック コリアンダー シード 20g
●ペッパーミル
ついでにおすすめのペッパーミルをご紹介♪荒さが細かく選べるあの有名なプジョーのペッパーミルです。抜群の信頼性で贈り物にも喜ばれます。私もこれを使っています。
●食材宅配
近くに市場がない方には、農家さんから直接目的の食材が買える『食べチョク』がおすすめです。コリアンダー/パクチーで検索して、農家さんからフレッシュのものを買うのも良いでしょう♪
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本人にはそこまで馴染みのないスパイス/コリアンダーですが、こうしてみていくとそんなに難しく考えなくてもよいのがわかりますね。
私はちょっとスパイシー感が欲しい時、爽やかな風味が欲しい時、温菜・冷菜問わず使います。どちらかというと複数のスパイスと合わせて使うとよりユニークになるイメージですが、コリアンダーだけで十分美味しいです。
まずは単体で使って感覚が掴めたら、クミンやカルダモン、白胡椒・黒胡椒、食材によってオレガノやタイムなどと合わせて試していってみてください。組み合わせを自由に変えていき、色んなパターンを試していきましょう。
ルールに縛られず、まずは使ってみる事が大事です(^^)/
あなたの料理ライフがより良いものになりますように♪
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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