うま味とは何か?成分・食材・相乗効果など簡単に解説

日本の出汁食材/鰹節・煮干し・昆布・乾燥椎茸。

本日はうま味について解説していきます!

美味しい料理を作るには絶対欠かせない味、『うまみ』です。

舌で感じる事のできる味は、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味です。かつては舌の場所によってこの5つの味を感じ分けていると言われていたようですが、近年その説は覆され、舌全体で味を感じている事が分かりました。

ただし、場所によって味を感じやすいというのはあるようです。ちなみに辛味は味ではなく、『刺激』になります。

この記事では料理の初心者向け&自分の忘備録も兼ねてうま味についてまとめていきます。

味について理解が深まれば調理の幅も広がります。あなたの思う最高の料理が作れる手助けとなるはずです♪

料理の引き出しが少しでも増え、日々の食生活がより豊かに楽しくなれば幸いです\(^-^)/

 

それではいってみましょう!

ブログでは料理についての様々な情報を公開しております。

家で比較的簡単に実行できて、楽しくなる料理のアイデアです。

ぜひチェックして頂けると嬉しいです♪

白抜き◯地に縦書きで「うま味」の習字文字。

うま味の成分と種類

木の板に置かれた。牛乳・卵・大豆・赤身の牛肉。

うま味とは、

●タンパク質を構成する20種類のアミノ酸の中の一つ
グルタミン酸

●核酸が分解または合成の途中で作られる
イノシン酸、グアニル酸

●酸性を示す有機化合物の総称である有機酸の1つ
コハク酸

と、このように色んな種類のうま味成分が存在します。


細かく見ていくとまだこの他にもあり、

アミノ酸系で玉露や抹茶に多く含まれる『テアニン』

同じくアミノ酸系でかつお節・高野豆腐やきな粉などの豆類、魚(かつお、まぐろ)・肉類(鶏肉、豚肉)、アスパラガス・アボカドなどに多く含まれている『アスパラギン酸』

核酸系でお肉やお魚に含まれる『アデニル酸』

などが存在しますがこの記事では割愛します。

 

※アミノ酸とは
アミノ基とカルボキシ基の両方の官能基を持つ有機化合物の総称です。人の身体を作っているのは『タンパク質』で、20種類のアミノ酸から構成されています。タンパク質は多数のアミノ酸が結合したものなのです。体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸(9 種類)といい、合成できるアミノ酸を非必須アミノ酸(11種類)といいます。
タンパク質の多い食材が並べられている様子。米・ジャガ芋・チーズ・卵・牛乳・大豆・鶏肉・牛肉・イタリアンパセリとアミノ酸と書かれた小さい黒板。
ちなみにたんぱく質はアミノ酸が数十個以上つながっている状態、ペプチドは数個つながった状態のことを指します。天然には約500種類のアミノ酸が存在し、その内22種類がタンパク質の構成要素になります。
アミノ酸には甘味・苦味・うま味などを中心としたさまざまな呈味があり、代表的な旨味を持つものは、昆布や野菜類、発酵食品に多く含まれるグルタミン酸です。

※核酸とは
リボ核酸 (RNA)とデオキシリボ核酸 (DNA)の総称で、塩基と糖、リン酸からなるヌクレオチドがホスホジエステル結合で連なった生体内にある有機化合物です。ヌクレオチドと呼ばれるリン酸を含んでおり、生物の代謝や運動エネルギー源となるアデノシン三リン酸(ATP)が有名です。
核酸/DNAとRNAの配列イラスト。
うま味を呈する代表的なものは、煮干し・かつお節・お魚・お肉に多く含まれるイノシン酸、干した椎茸に多く含まれるグアニル酸です。

※有機酸とは
酸性を示す有機化合物の総称です。ほとんどの有機酸はカルボン酸であり、カルボキシル基をもちます。
レモンの輪切りとクエン酸の粉。
コハク酸・酢酸・乳酸が有名で、うま味を呈する代表的なものは貝類や料理酒に多く含まれるコハク酸です。

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うま味を含む食材

ではこれらのうま味はどんな食材に含まれているのか?まとめてみました。

ザルに盛られた乾燥昆布。

グルタミン酸を多く含む食材例
基本的に熟成されたものはうま味成分が多く含有されています。昆布類(羅臼昆布>真昆布>利尻昆布>日高昆布>長昆布>わかめ)・海苔・緑茶・トマト・ドライトマト・他お野菜系全般・干し椎茸(グアニル酸よりもグルタミン酸が多く含まれます)・キノコ類全般・魚介類全般(赤身魚系はイノシン酸の方が多く含まれる)・アンチョビ・イカの塩辛・パルミジャーノレッジァーノ>他チーズ系・古式醤油>ナンプラー・オイスターソース>味噌>キムチ>納豆・他発酵調味料・小麦を使ったパンや乾麺系・大豆を使ったきな粉や食品など多岐に渡ります。

鍋に入れられた煮干しと鰹節。出汁をとる様子。

イノシン酸を多く含む食材例
動物性食材に多く含まれ、熟成されたものはうま味成分が多く含有されています。生ハムやグアンチャーレ・パンチェッタなどの熟成肉>鶏肉・豚肉>牛肉・魚介系全般(特に赤身魚)、マグロ節>かつお節>煮干しに多く含まれます。

ザルに盛られた乾燥椎茸。

グアニル酸を多く含む食材例
干し椎茸に特に多く含まれ、乾燥ポルチーニ茸・マッシュルーム(加熱)・エノキ(加熱)・海苔・ドライトマトなどにも含まれます。キノコのうま味成分を最大化させる方法はまた別の記事で(^-^)/

お皿に盛られたホタテ、アワビ、浅利たち

コハク酸を多く含む食材例
ホタテ、アサリ、カキ、ハマグリなどの2枚貝に多く含まれています。

と、このようにたくさんの種類がありますが、実はそれぞれのうま味成分は重複しています。

食材によってはグルタミン酸やアスパラギン酸が一つの食材に存在したり、アスパラギン酸やイノシン酸が一緒に存在したり、またある実験でカキとシジミのうま味の大部分を調べてみると、実はグルタミン酸が多くの割合を占めて他数十種類のアミノ酸・コハク酸などで構成されていたりと、

実際には色々と複雑にうま味成分は絡みあってうま味は構成されていますので、あくまで目安として頭に入れておくようにしてください(^-^)/


以上を考慮してうま味を大まかに分けると、


◎お野菜系&熟成系はグルタミン酸
◎動物系&熟成系はイノシン酸
◎干し椎茸系はグアニル酸
◎料理酒や貝類ならコハク酸


と覚えておくと良いでしょう\(^-^)/

個人的主観ですが、料理が『美味しい』と感じるには大きな要素が2つあります。

それは、

塩味と旨味のテキスト

塩味と旨味です。

このどちらかが欠けてるとどこか物足りない、よく分からない味わいになります。逆に言うと、この2つを頭に入れて味付けを意識すると大体美味しくなります(^-^)/

なので自分の作る料理がいつも何か美味しくないな、物足りないなと思っているあなたは、まずこの2つを意識してみてください。

お味噌汁を作る時、味噌をたくさん入れても何か物足らないな...と思ったら、旨味である『出汁』をしっかり足してみてください。

うま味の相乗効果について

閃きのイメージ。電球とさまざまな幾何学模様。

ある種のうま味はかけ合わせると相乗効果をもたらします。

実は科学的にも証明されており、

グルタミン酸 ✖️ イノシン酸


を組み合わせると、単独のうま味よりも7~8倍もうま味を強く感じる事がわかっています。アミノ酸系と核酸系の組み合わせです。組合せ配合としては『1:1』が最もうま味が強くなるようです。

 

グルタミン酸 ✖️ グアニル酸


こちらもアミノ酸系と核酸系です。違う成分のうま味のかけ合わせがうま味を増大させます。

ただし、

コハク酸は、グアニル酸やイノシン酸との相乗効果はありません。

そして同じ系統のうま味のかけ合わせも相乗効果はありません。
グルタミン酸✖️グルタミン酸、
イノシン酸✖️イノシン酸、
イノシン酸✖️グアニル酸などですね。

相乗効果はないというだけで、例えば
昆布✖️煮干し✖️干し椎茸✖️料理酒
(グルタミン酸✖️イノシン酸✖️グアニル酸✖️コハク酸)の組み合わせはめちゃくちゃ美味しかったりします。


自分が使う食材のうま味はどんな成分なのか?

気になる方は特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター様が詳しくまとめてくださっているので、参考にしてみてください。

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うま味の組み合わせについて

うま味成分の組み合わせについて、実は私達は先人から受け継いですでにちゃんと使っています。1例を書くと、

【和】
昆布✖️カツオ節
昆布✖️干し椎茸
お野菜✖️肉

ザルに盛られた乾燥昆布と鰹節。


【洋】

玉ねぎ・人参・セロリ(香味野菜)✖️肉類
トマト✖️鶏肉
貝類✖️お野菜✖️乳製品

牛肉の煮込みとブラウンソース


【中華】

ネギ・生姜✖️干しエビ・干し貝柱、鶏肉・豚肉

白い器に入った中国の薬膳スープ

 

このように実は知らずにこの組み合わせで作っていた事....あると思います。

意識すると発見もあって面白いですよね。

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うま味を足しすぎて失敗したお話

エプロンをつけた男女。料理に失敗して困り顔。

私は『豚汁』が大好きで、若い頃よく作っていました。

料理人になってカツオ一番出汁を覚えた時は、上質なカツオで最高の1番出汁をとって、お吸い物をよく作っていました。

そしてある日、高級な昆布が手に入ったのでカツオ節と一緒に具沢山の豚汁を作ってみたのです。高級な昆布とカツオ一番出汁!

これは美味いはずだ!最高の豚汁ができた!と思いました。

しかし実際は美味しくありませんでした。....なぜ?グルタミン酸、イノシン酸、いっぱい入っているじゃないかと。

その最高の豚汁はうま味が強過ぎて美味しくなくなっていました...。旨味が飽和状態でケンカしている状態です。

豚汁は、出汁を取る必要がないのです。

というのも、豚汁に入っている『根菜』はうま味が強くてしかもたくさん入っています。豚肉もうま味が十分出ますし、ネギからもうま味と香りが出て、しかもうま味の塊である味噌も加えます。うま味はすでに十分なのです。

美味しいものを入れまくれば良いという訳ではありません。

バランスが大事なのです。

食材達が互いを引き立てあうバランスが理想です。

豚肉の味もする、根菜の味も感じ取れる、味噌のうま味も風味もする、薬味の香りも消えていない。ここにグルタミン酸含有量の多い昆布とカツオ一番出汁を重複して加えると...破綻してしまいます(笑)

化学調味料に頼った味になれると、ガツン!とくる味だけが全てという舌になってしまいます。しかし食材の本来の味はとても個性豊かで奥深いものです。調理はそれをさらに昇華させたものであるはずです。

それを味わえないのは勿体無い。

この私の失敗談を元に、みなさんもお料理の味をもう一度見直してみてください♪

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オススメのうま味食材

机に置かれた様々な種類のお酢ボトル

さて、それでは私がオススメするうま味食材をご紹介します。料理の幅を広げたいと思っているあなた、ぜひ使ってみてください♪


使いやすい利尻昆布です。くせの少ない、しかし濃厚で上質な昆布出汁がとれます。昆布の佃煮やお味噌汁などにどうぞ♪


やさかの原木干し椎茸。普通の干し椎茸よりも断然うま味が強いです。オススメ!


鹿児島県枕崎産のかつお節(本枯節)の中でも、特に極上とされる仕上げ節のみ削り加工した最高級の削り節。全然味わいが違います。


オーガニック食品愛用者には有名な、井上の古式製法のお醤油。美味しい、文句なしです。


こちらも臭みのない、とっても美味しいアンチョビです。愛用し続けて十数年♪


化学調味料無添加のオイスターソースです♪


熟成期間が2年と長いので、うま味がとても多いチーズ。有名なパルミジャーノレッジャーノの1kgブロックです。サラダに、パスタに、リゾットに、スープに、グラタンに。なんでもOK。


ストリアネーゼの有機トマト缶。これが.....安くて美味しいのです\(^-^)/ぜひ一度お試しを♪


ポルチーニのうま味はすごいのです。業務用でたっぷりと。戻し汁でリゾットを炊くともう最高の白ワインを用意したくなります。


スペインの生ハム、ハモン・セラーノ。美味い...美味い...。パスタに、メロンに、ルッコラに、チーズに、白ワインに合わせてどうぞ。


カラスミのパウダーです。サラダに、パスタにかけると檄ウマです♪

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まとめ

いかがでしたでしょうか。
こうしてまとめてみることで、うま味の分析が少しできるようになったと思います。

うま味成分が異なる食材をかけ合わせると美味しくなる

何度も言いますがこれが重要です。
ヴィーガン仕様でやるなら、植物性で種類の違う旨味成分を掛け合わせると味に奥深さが生まれます。

この辺りをきちんと考える事ができるとお料理を考える時に人とは違ったアプローチが出来て美味しく作れるようになります♪

一流のシェフは膨大なる経験から無意識に理解していたりします。食材は生きていますから、人間が括った常識を超えてきます。それを経験でカバーします。やはり何事も経験に勝るものはありません。

ここで示した内容はあくまで知識、目安です。あとは『味』を確かめながら試行錯誤して自分の理論を構築していってみてください♪その知識がきっとまた誰かの役に立つ事になると思います\(^-^)/

まずは色んな季節の食材でお料理を作ってみましょう。それが第一歩です。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

あなたの料理ライフがより良いものになりますように♪

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